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中村 中(なかむら あたる)、性同一障害を生きる
性同一性傷害について
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性同一性障害を持つ人々が、自分のありのままを素直に語って生活できる社会にはまだなっていない。同性が好きだと言ったり、自分の性別を変えたいと言ったりしたら、周囲の目は突如として冷たいものに変わる。 15歳だった中村中には、違和感を感じながらもどうすることもできずにいた。 「触れるまでもなく先の事が見えてしまう」恋ばかりしてきた女性として、身体が男性であることが恋愛相手にわかってしまうことは、ほぼ間違いのない失恋を意味する。 手をつないだり、並んで歩いたり…。 希望がありながらも心のままの態度を見せると、あっという間にその人といっしょにいられなくなるという現実。 恋が当たり前だった世代には、過酷過ぎる出来事だったに違いない。 笑われ、馬鹿にされ、それでも憎めない…ということも、また、 好きだという気持ちは消し去ることなんてできない。 気がついたら、叶わぬ恋をしている自分。 そして、再び自分を責めてしまう。 だから「大切な人は友達くらいでいい」とは、 中村中の、暗闇の中で自分を見失いそうになる側面を、必死に離さないでいるための、唯一の手がかりとなる言葉なのだ。 |
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